
※本記事は作品の内容に触れています。
もう一度観ると、
知っているからこそ
序盤のどんなシーンも切なく感じてしまう。
ブリグズビー・ベアで溢れるジェームズの部屋。
誘拐した“両親”がジェームズに向ける表情。
あの家を、あの世界を、
本気で作り上げてきた時間と愛情。
だからこそ、全部が切ない。
この作品には、
100%悪い人はいない気がする。
身体は大人のジェームズ。
だが中身は、
好きだから動く、
不安は、ほとんどない。
他人の評価は関係ない、
少年純度100%。
実のパパと映画を観に行って感動し、
「映画はたくさんの監督が作っている」
=自分も映画を作れる、と直結して勉強を始める。
あの純真さを、
私はいつから忘れてしまったんだろう。
好きでも、
「どう思われるかな」と一瞬よぎる。
始める前に、少し躊躇してしまう。
だからジェームズを見ていると、胸がざわつく。
赤ちゃんのときに誘拐され、
25年間監禁され、
やっと解放された人。
きっと誰だって最初は、「可哀想」だって思う。
私もそうだったし…
でもジェームズは、
刑事に向かって、まっすぐに言うんだよね。
「好きなことを諦めるなんて」
その言葉を聞いたとき、
きっと私は、あの刑事と同じ顔をしていた。笑
あぁ、この人は、
無防備な”好き”で動いている。
諦める理由を並べるのは簡単なのに。
彼は、そんな選択肢を最初から持っていないんだ。
✏︎勝手な、偏愛視点。
この作品の中で一番好きなスペンサー。
兎に角、この人の印象が強い。
優しすぎる。
映画が好き、っていう気持ちで繋がったからかな。
理解の速度も合うし、
行動力のテンポも合う。
腫れ物みたいに扱わない。
でも突き放さない。
あの距離感が、たまらなく好きだ。
ジェームズって、上映会のときだけ、
ブリグズビーベアを観ていない。
トイレに籠ったり、
ロビーで上映が終わるのを待ったり…。
あの感じ、既視感がある。
好きでも、
「どう思われるかな」と一瞬よぎる感じ。
始める前に、少し躊躇する、あの一瞬。
ジェームズはずっと変わらないと思っていた。
でもあのとき、
ジェームズは
成長とともに蓄積されていく
不安やジレンマの中に、ちゃんと立っていた。
私の中に積もっていた濁りが
少し薄くなる。
少年純度80%くらいまで。笑
こんなに優しい映画があったとは。
荒んだときに観たい、そんな映画。


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